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(株式上場支援ニュース)2014年度における新規上場にかかる制度改正(特別情報の簡素化)

2014年度では新規上場にかかる制度について、いくつかの改正がありました。今回は、そのうち影響が大きい『特別情報の簡素化』について取り上げたいと思います。

 まず、『特別情報の簡素化』の具体的内容ですが、株式上場の際に提出が必要となる「Ⅰの部」に従来過去5事業年度分の財務諸表の記載が必要でしたが、そのうち「特別情報」に記載されていた過去3期前~5期前の期間の財務諸表(及びその注記)の記載が今後は不要となったという改正です。

 この『特別情報の簡素化』により、株式上場準備作業はかなり軽減されました。

まず、過去3期前~5期前の期間の財務諸表(及びその注記)の記載が不要となったことにより、単純に3期分の書類作成の手間が省けることになりました。(私の感覚ですが)大体30ページから50ページ程度、削減されたと思います。また従来は、過去5期分の資料をひっくり返して作成する必要があり、資料の紛失等により資料が作成出来ないなどの問題が生じたケースもありましたが、過去2期分であれば、資料の紛失に悩まされることはほぼないでしょう。

 また、上場審査に対応する手間が省けた点も大きいと思います。

上場審査は主に上場申請書類に基づいて行われます。今回の改正で特別情報が簡素したということは、上場審査の対象も減ったということです。(あまり資料が揃っていない)過去の決算について、上場審査で鋭い質問を受けて上場準備会社の方々がお困りになっている状況を数多く遭遇しましたが、この改正でその心配もなくなりました。

 但し、注意していただきたいのは、過去3期前~5期前の決算数値が全く「Ⅰの部」に反映されなくなった訳ではないという点です。つまり「ハイライト情報」で過去5期分の主要な決算指標(例えば売上高、経常利益、当期純利益や一株当たり情報など)は今後も記載されます。そのため、3期前~5期前の期間の決算指標に異常がみられる場合、上場審査で問題となる可能性があり、さらには決算修正が必要になるケースも出てくると想定されますので、注意が必要です。

  以上、『特別情報の簡素化』についてでした。